米ドル(USD)の変動要因
米ドルの変動要因はどこにあるのか
米ドルとアメリカの双子の赤字
アメリカには、財政赤字と貿易赤字(経常赤字)という二つの巨大な赤字があります。これがアメリカの双子の赤字をよばれているものです。
双子の赤字の大きな原因は、アメリカの過剰消費体質と貯蓄不足にあるといわれています。アメリカ人は借金をしながら、海外からたくさんのものを買い続けているようなものです。
米国経済が良好な状態の時は、海外からの株式投資や債券投資などで赤字をカバーすことができます。
しかし、アメリカの経済が下降すると、海外からの投資が減り、アメリカの双子の赤字をカバーすることができなくなってしまいます。
米国経済から資金が逃げることによって、米ドルが暴落する危険性をはらんでいるのです。
アメリカの為替政策による米ドルの動き
アメリカでは、大統領が代わるたびに為替政策に微妙な変化が見られることが多いようです。
80年代のレーガン大統領のときは、「強いアメリカ」をキャッチフレーズに、ドル高の展開でしたが、1985年のプラザ合意によって歴史的なドル安政策に転じました。
クリントン政権では、大幅なドル安でしたが、クリントンの2期では、双子の赤字をファイナンスするために「強いドル政策」に転じてドル高になりました。
続くブッシュ大統領の時代には、アメリカの経常赤字の拡大でドル安容認、とアメリカ政権の政策は為替や金利に大きく反映されています。
アメリカの金融政策を決めるFRB(連邦準備制度理事会)や公開市場操作を行うFOMC(連邦公開市場委員会)の動向にも注目する必要があります。
アメリカの経済力と為替相場
米ドルは基軸通貨でもありますし、世界の通貨の動きはアメリカ経済の影響を強く受けます。
このため、アメリカの経済指標からは眼を離せません。
アメリカの経済指標には、米貿易収支や米生産者物価指数(PPI)、米消費者物価指数(CPI)などがあります。
また、アメリカの雇用統計や失業率なども要チェックです。
米ドルの上昇要因
米ドルが上昇する要因には、次のようなものがあります。
- GDP(国民総生産)、景気動向指数などの上昇
- 政策金利の引き上げ観測
- 消費者物価指数などのインフレ指標の上昇
- 米雇用統計による非農業部門雇用者数の上昇
- 双子の赤字(財政赤字、貿易赤字)の減少
- 対米証券投資の増加
米ドルが下落する要因には、次のようなものがあります。
- GDP(国民総生産)などの主要経済指標の悪化
- アメリカ国内や中東でのテロの懸念
- 原油相場の高騰
- ハリケーンなどの災害
- 双子の赤字(財政赤字、貿易赤字)の増加
- 政策金利の上昇の打ち止め観測
- 中国の人民元の切り上げ
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